エレキー 色々    

色々なエレキーを組んでみました。幾つかの製作例をお見せします。 キーヤーとしては米国のCurtis社の8044型が超有名でFT-101Z/FT-901/FT-ONEに実装してあります。
8044には幾つかのバージョンがあり静電気対策が不十分で困りました。もっとも機器内に実装しっぱなしなら問題なかった様な気がします。
現在ではPIC方式のが主流らしいですが。
昔は部品点数が極めて少ない回路方式やディスクリート部品特に半導体を沢山使った複雑な回路のキーヤーもありました。
一番最初 開局当時に 初めて組んだエレキーです。
組みたて方法は何とWW方式でした。当時はまだ元気があったんです。

1973年ごろにWB4VVF氏が開発したと言われています、追っかけHJ誌にも掲載されたので参考にしました。
これよりずっと前にQST誌に別の米国ハムのトランジスターで組んだ回路が二回に分けて掲載されたのを覚えています。
パネル面には電源SWは勿論 モニターのピッチ キーヤー速度 トーンの音量それからウエイト等の設定VRを装備していました。 更にトグルスイッチを増設して連続信号を送出する機能を追加したり 背面には小型高速リレーを取り付け同軸系の入り切りで受信機の調節信号を出したりする様にしてあります。
尚キーヤーの出力はFT-101Zのキーイングが出来る様にオープンコレクター出力でした。
筆者のWB4VVF氏が特徴として記述した内容は左の画像の通りです。
現在では当たり前の機能ですが 開発したのは1987年ですからね。

暫くしてJAのHJ誌にも少し変更した定数で組んだとされるキーヤーの記事が掲載されました。
当方も殆ど同じ様に組んだ経験があり 上の画像の様な構造でした。

オリジナルの回路図を下に示します。
米国のIdiom Pressと言うところから個人輸入したチップ型式のエレキーキットです。
KC0Q氏の開発で CMOS Super Keyer Uと名前が付いています。
この会社は現存する筈で 各種の製品を発表しています。

このキーヤーICはなかなかの優れものでメッセージ機能は勿論 キーイングだけて各種の機能を設定できる様になっています。
勿論 デフォールトの設定でも何の支障なく運用可能でした。
出力はオープンコレクターです。

開発者は消費電流が極めて少ないので電源SWは不要としていましたが念の為につけてあります。
確かに単三電池4本で数年はもっています。
サーキットハウスという国内のショップのキットを組んだものです。
前にWWで組んだ物を解体して筐体と電源だけ流用しました。

このキーヤーの回路は1982 June のQSTに掲載されたN9BQ氏が開発した回路と同じです。下の画像です。
文献はA Digital CMOS Ianbic Keyerとなっています。
記述したN9BQ氏は開発し終わってから 何でもっと早くこの回路に気が付かなかったのか と自問自答しています。

尚 このキットの基板は片面パターンだけで良く出来ていますが 外形寸法が少し小さい感じです。
使用するICは一般的なCMOSで容易に入手可能な部品です。
JA9TTT/1加藤さんが開発し頒布されたOne Chip Elekeyです。
周辺部品が少なく操作性が優れた方式のキーヤーです。
フィーリングを気に入っています。

今回 改めて大きい基板に余裕を持って組み直しました。
機器組み込みには少し大き過ぎますが。

左側にある可変抵抗器は三つとも10kΩB型で部品の種類が少なくて済む設計です。
尚 電源電圧は3Vで充分です。  スピーカーはピエゾタイプ。
JA9TTT/1加藤さんが開発して頒布されたエレキーキットを組んで 上のケースに入れ替えました。